星がきらきら

Mais comme elle est loin!/遠き七つの星へ愛を

灰になる前にとドンワナとショーマストゴーオン(灰になる前に考察⑧)

こんにちは、二年以上前に発表された楽曲の考察を突然追記する女です。北山さんの作品考察をライフワークにしたい。
実のところ、今回の考察はこんな期間を空けてやるにしては無理くりなものとなります。思いついてしまったものをメモとして残しておきたいだけなので、いつも以上に話半分で読んでください。灰になる前にのこと、「退所匂わせだった!!」とかこじつけられる内容だったな~と思ったりもしましたが、そこまで闇落ちしてる文章は今回書いてないです。

 

今回の考察の趣旨:
「灰になる前に」は「DON’T WANNA DIE」の続編であり、Queenの「The Show Must Go On」の影響があったものではないか?

 

ドンワナの考察の中でボヘミアンラプソディ・ひいてはフレディマーキュリーの影響を指摘するものがあった。最近私はSHOCKについて改めて振り返っていた。それで思いついたところになる。
とりあえず、どうにかして該当のドンワナの考察を検索し読んで欲しい。他人のこの考察を読んでいることを前提に話を進めてしまう。勝手に。

 

根拠①

ドンワナのパフォーマンスと「The Show Must Go On」(以下TSMGO)の歌詞に親和性がある。特に北山さんのトークで登場したこともなく、ボヘミアン・ラプソディーの映画内でも触れられていた記憶もないこの曲には、“I can fly”という歌詞がある。「死にたくない(Don’t wanna die)」と歌いながらムービングステージから飛び降りた北山さんの表現は、自殺では無く、死に際しても“まだやれる”という表現になっていたのではないかと思える。

根拠②

Show must go onという言葉は、ジャニーズの世界においてとても相性がいい。SHOCKに人生観を変えられたと言っている北山さんは、この言葉に対しても思い入れを持っており、自分の表現に取り入れる可能性があるのではないか。

根拠③

根拠①と少し被るが、ドンワナも灰になる前にもTSMGOも、いずれも迫りくる「死」を暗示させる内容となっている。
ドンワナは直球に死にたくないという歌詞に加え、病院を暗示させるような管がパフォーマンスに登場する。
灰になる前にについても、「捨てれない命」という歌詞や「Let’s reborn in the end」という死を前提とした生まれ変わりを歌う歌詞、最“後”ではなく「最“期”まで」と、死ぬ前に何が出来るのかをあがく歌詞としてもとれるようになっている。
TSMGOは歌詞単体こそ死を暗示させる内容とは取りづらいが、フレディの死の一ヵ月前に病床で作られ、メンバーに歌えるかを心配され・MVも作れないような状況で発表された楽曲となる。実際に死に近かった人間が、ギリギリまで表現への渇望を歌った歌詞でもあるのだ。
北山さんについてはかつて恋愛を描いた複数のソロ曲も連作だったという説がある以上、ドンワナと灰になる前にが連作である可能性は否定できない。その両方に共通する要素を持つTSMGOは多少なりとも関係があるのではないだろうか。

根拠④

生まれ変わるというワード、“Reburn”など炎を連想させるワードやアイテムが登場することから、灰になる前にはフェニックスのモチーフを採用していると考えられるが、 Queenのロゴにはフェニックスが上部に大きく描かれている。ここにも連想は存在したのではないか。

根拠⑤

灰になる前にとTSMGOには歌詞の親和性がある。どう訳するかにもよるので一概には言えないが、ざっくり書いていく。

Empty spaces, what are we living for?
(空の部屋、俺たちは何のために生きているのか?)

灰になる前にのコンセプトが「生きることに希望を無くしちゃいそう」な人に向けたものとなっている。またMVで登場する色の無い部屋は、空の部屋とも連想として近い。

Abandoned place, I guess we know the score
(見捨てられた場所、なぜそうなったのか知ってる気がする)

Abandoned placeは灰になる前に制作当時の状況である、コロナ禍により人がいなくなった街を連想させる。

On and on, does anybody know what we are looking for?
(同じことを繰り返す、俺たちが何を探しているのか分かっている人なんているのか?)

MVのマウスアングルカメラは、何かを探すように街中を走り回っているようにも見える。

Another hero, another mindless crime Behind the curtain, in the pantomime
(同じようなヒーローや同じような犯罪が、見えないところで、聞こえないところで発生している)

MVやパフォーマンスで登場する砂嵐の映るテレビは、この歌詞に登場するヒーローや犯罪のニュースとして連想できる。一瞬映る街には人けがなく、誰も見ていない・誰も聞こえていない出来事を表しているように感じられる。

Hold the line, does anybody want to take it anymore?
(現状維持、誰がこんなことを望んでいるんだ?)

雑誌内で語られたコンセプトでは、「何も出来ない日々に飽きている人がたくさんいる(からその人たちにメッセージを送りたい)」と語っている。歌の中のシチュエーションと近い。

The show must go on
(ショーは続けなければ)

「それでも、歩むことをやめない」状況こそがMVが一番表したかった風景と思われる。(公式説明文参照)

Inside my heart is breaking
(俺の心は破壊されている)

心象空間と捉えるべきであろうMV内のアトリエは荒廃しているし、このアトリエの中で男は破壊活動を行っている。

My make-up may be flaking
(俺の化粧は剥がれかけているだろう)

MVで顔をペンキで汚している状態は、化粧(扮装)が不十分な状態を表しているともとれる。

But my smile still stays on
(だが俺は笑顔を保ち続ける)

アトリエを出る直前のカットで、男は笑顔を浮かべている。

(中略)

I guess I'm learning  I must be warmer now
(俺は成長して、今は優しくなったはずだ)

楽曲制作のだいぶ後だが、2023/1/5のDOUで「人に優しく生きていきたいなぁ~」と述べていたので制作者の優しさに対する意識と似ている。

I'll soon be turning, round the corner now
(もう少しで人生の岐路に辿り着く)

このthe cornerは“最期”を暗示していると思われるので、考察③の範疇かと思われる。一方で“曲がり角”と訳すと街中を走り回るネズミは結構角を曲がっていたので、そこにもどこか関連性を感じられる。

Outside the dawn is breaking But inside in the dark I'm aching to be free
(外は夜が明けかけているが、俺は自由になるため暗闇をのたうちまわっている)

ネズミが走り回っているのは夜の街である。一方でMV内のラストは早朝の渋谷であり、夜が明けた≒自由になった状況はこの歌詞ともリンクしているように感じられる。また、“we like a jedi”の“Jedi”は「夜明け」を連想させるワードでもある。

(中略)

My soul is painted like the wings of butterflies
(俺の魂は蝶の羽のように彩られている)

MV内では心象空間たるアトリエが直球にペンキで彩られるし、アトリエは蛹のような空間でもあると思っているので“蝶”というワードとも親和性が高い。

Fairy tales of yesterday will grow but never die
(物語は進み続け、終わることはない)

ここのパートは“Can‘t stop believing 最期まで”という歌詞に精神性が近いと思っている。*1

以降の歌詞はショーマストゴーオン!!!って感じなので和訳とこじつけをサボります。適当にググって頂ければなんか似てるな~と思う気持ちは伝わるはず、 I can flyもこの後の歌詞となります。I can fly, my friends…友達…ウッ…

 

以上五つの根拠によって、「灰になる前に」は「DON’T WANNA DIE」の続編であり、Queenの「The Show Must Go On」の影響があったものではないかと考えたのであった。あとバンクシーQueenも両方イギリス出身のアーティストだし。テレガイアルファの水中撮影回のニルヴァーナオマージュの写真で灰になる前にの中国語シールを自分の首に貼ってたけど、ニルヴァーナQueenって割と切り離せないし。

 

こじつけだよ!今までの考察だって全部そうだよ!!でも数撃ちゃ当たると思ってる!!!

 

 

 

ほんっとうに北山さんの卒業は嫌なんだけど、マジで嫌すぎなんだけど、これから彼の純度の高い作品を見れるのは少しだけ楽しみです。必要なときに飛べる北山さんだから、心の灯を保ち続けられる北山さんだから、私はこれほどまでに好きになって考察に執念を燃やすようになったので。火の表現大好きだよね北山さん。沢山考察できる作品が作られる未来を楽しみにしています。

 

 

…あと、このブログ公開してから数日後に気がついたんですが、SHOCK自体Queenの楽曲の影響を受けたところから作られてるんじゃないか説を指摘している人がいました……むしろ「SHOCKはQueenありき」ということを知ってるジャニーズは結構いるかもしれない……突き詰めて考えると、この文章の趣旨全部崩壊するなって思ったので追記のみに留めておきます。輝ける日々とかがやきの日々とMemory of Skyscrapersの関係まではほぼ確実に存在するな?!ってなったけど北山さんに関係があるかは全然別だしね…

*1:前述のQueenのロゴではフレディは妖精として表されているので、“Fairy Tales”はフレディ個人の物語として捉えるのが妥当と思われる