星がきらきら

Mais comme elle est loin!/遠き七つの星へ愛を

灰になる前に、考察箇条書き(灰になる前に考察①)

※フル観たら完っっ全に間違いばっかりであることが判明した内容ですが記録のために残しておきます

※特に表記することなく追記・修正を繰り返しているので最初に上げた頃と文章がだいぶ変わっています

※他にも色々別記事立ててます、後から立てた別記事の方がまだ質がマシなので出来ればこれらの記事も併せてお願いします

バンクシーと北山宏光(灰になる前に考察⑥) - 星がきらきら

灰になる前に、灰になる前に - 星がきらきら

 

こんばんは、二夜連続でソロMVの話をします。本日は北山さんのソロの話をしたいと思います。ツイッターに書いてても自分で遡れなくなってしまうことを踏まえた、大体備忘録です。北山担でもないのにこんなことやっていいのかなとか思いつつも、彼はきっと誰でもない誰かに届けたくてこの曲とMVを作ったんじゃないかとも思うので、仮に答えにかすりもしなくてもここに考えたくなった人がいたんだよと言う証明のためにも許してください。

以下、正直全然まとまった話にはなっていないけれど箇条書き。

 

<MVに登場するもの>

煙草を持つ手(指輪が嵌っている)/下を向く北山(正面)/鏡(映るのは北山)・植物・バンクシーのネズミ/落ちる灰/北山横顔/路地/トンネル・自転車/ビル街・コーン/歩道橋/繁華街?・ゴミ袋/蛇口・蛇口から落ちる有色の液体/煙草の火(正面)/北山横顔・煙/揺れる裸電球/髪をかきむしる手/北山横顔(瞬き)/キスをする男女/階段/ガードレール・人の足/裏通り(open・アモーレ)/左に進む電車(見上げるアングル)/北山横顔/砂嵐のテレビを見つめる北山(後ろ)/砂嵐を見つめる目/砂嵐(人のいない道・裏通り(アモーレ)・たぶん電車通ってたのと同じ道・なんか建物映ってる道)/砂嵐を見つめる目/握られる両手/たぶん電車通ってたのと同じ道/蛇口を回す手?/砂嵐をなぞる右手/白い服を着て荒ぶる北山(この時点で背中には煤汚れ*1あり)/歯を食いしばってテレビを倒す北山/ペンキ缶を投げる北山(背景にはカーテン・梯子・ハンガー・木箱・木箱にかかった布・ラジカセ・テーブルライト・なんらかのケース・謎の金属?←壁の角にあるやつ、画面の前には椅子)/ドラム缶を蹴り飛ばす北山(背景には更に映る壁の棚(写真・謎の物体が載っている)・コード類・鏡・バンクシーのネズミ)/箱馬を投げる北山/→がアングル変わると椅子を投げる北山になる(鏡に映る・壁の棚には籠と謎の物体その2)/ペンキの入ったバケツを蹴り飛ばす北山(椅子・机・植物がはっきりと映る)/エレキギターで机の上のペンキ入ったバケツを殴りつける北山(背景に金属棚・椅子・何らかのケース2・ベッドらしきもの・壁の棚(壺・謎の立方体)・壁時計)/赤いペンキを壁にぶちまけると同時に色づく(色を取り戻す)世界(同時に一瞬光が差す)/青いペンキを素手で壁に塗る北山(背景に既出とは別の壺あり)/青いペンキをバケツでぶちまける北山/青いペンキを楽しげに注ぐ北山/黄色いペンキのかかった椅子?入れ物?を青い手ではたく北山(背景に柵・箪笥・網・何も入っていない額縁)/部屋の様子を眺める北山(ピアスしてる)、崩れ落ちる/渋谷のコンクリート、道路、手、上がるアングル/先ほどの部屋・俯瞰(赤・青・黄・緑のペンキで染まる・ギターケースとソファらしきものも見える)/ペンキだらけの顔・閉じられた目・目が開く・スクランブル交差点・青の信号・点滅するものの赤にならないまま終わる

 

<考察を行ったもの>

バンクシーのネズミ

バンクシー→イギリス人。反権力・反体制のメッセージが中心。ストリート・不特定に向けたグラフィティ・アートを行う。/バンクシーのネズミ→ドブネズミ。害獣の象徴。/バンクシーのネズミが持つ傘→メリーポピンズの傘。嫌われ者でも傘を持って飛べるというメッセージ。ヒーロー(≒”女神”)を待つのではなく、自らの傘で飛べるというメッセージを含む。また、メリーポピンズは厳格な銀行員(≒規定路線の象徴)の一家に舞い降り、彼らを導いた。 ※割とその辺のサイトの記述の切り貼りですごめんなさい、原典やまともな言及を他に当たった方が良いと思います

…マウスアングルであること、ラジオでネズミを嫌われるものと言っていたこと、生配信の発言などから、恐らく中心的なアイテムとして設定されている。

鏡の下・水場の上にいた理由もあるとは思うけどわからないのと、北山さんは今回のMVの主題とは別に、芸術(≒エンタメ)で世界を変えたいという意志がある人なんだろうなということをなんとなく感じる。

・煙草

タイトルの"灰になる"アイテム、更には「ハイ」になるためのアイテムとも言える。(ニコチンはどちらかというとアッパー系のドラッグ) いずれ燃え尽きるもの。品行方正な世の中と逆を象徴する品に見えるため、プラスの意味を持つアイテムにも見えたものの、今回のMVは色づいた世界後は登場しないことから、燃え尽きないという意志に変わったことを表す(マイナスの象徴としての登場をした、言葉の通り燻っている状態の暗示だった)のではないかと考える。*2

・赤いペンキ

これがぶちまけられることによって世界が色を取り戻す。あの部屋は精神世界の象徴と言っていたこと、加工なしであの演出になるよう拘ったとのことから確実に意図の存在するアイテム。赤=メンバーカラー。To-y2ライブ配信で「メンバーカラーに向き合おうと思った」旨の発言あり。明らかにプラスの意味を持つアイテムとして登場していることから、これをぶちまけるのは「キスマイになった」あるいは「キスマイとしての自覚を持った」を意味するのではないかと思う。あとは「ライブをする」とか。

・四色のペンキ

赤合わせて四色であることから直接的にキスマイは指さないものの、キスマイメンバーを含めた他者の存在の象徴ではないかと考える。これをぶちまけ出すところから画面の躍動感(世界への変化)があること、色を混ぜるような描写があることから。「4」なのも北山さんのラッキーナンバーを含む意図があるような気がする。あとラストシーン、北山さんを染める色の比率は赤以外の方が多いのは他者を背負っている北山さんぽいなと…

それから、赤(火)・青・黄・緑は火・水・風・地の四大元素の色でもある。色と属性は色々解釈が分かれるらしいけれど、赤は必ず火と対応するとのこと。もし赤が火を表しているのなら、それはどこか自由の女神(”頼らない女神”)のトーチとも対応している気がしてくる。また、火は生命力を表していて、何かをやりたいという情熱、打ち勝って手に入れたいという闘争心を表すという記述もあった。若干スピリチュアルが過ぎるかもしれないが、北山さんは占いなどに興味ある側の人間とのことで、まああり得るかなって…。

あとスピリチュアルもなにも『蛹』の後ろの映像がこの四色だった。詳細は別記事に書いた。たぶんこっちの方を意図してる確率の方が高い。

・砂嵐の映るテレビ

あまり根拠はないが「人のいない世界(ザッピング?中に一切人影が写らない)」「自分のいない芸能界」のどちらかの象徴ではないかと考えた。これを捨てることは、他者と交わることを選ぶこと・芸能の仕事を全力でする、みたいなことを意味するのではないか。あとは「コロナ禍でエンタメの無い世界」への全力の苛立ちとか。

個人的には、投げ飛ばす直前の組んだ両手と砂嵐をなぞる指先は、このテレビに対する「憧れ」や”jealousy”を意味しているようにも見えた。

・箱馬

1分20秒頃に一瞬登場する。何故か次のカットでは投げられたものが普通の椅子に変わっている。同じとみられるシーンでアングル変わるカットは他にもあるが、明らかに物が変わったのはここのみ。セットなどを組むときに土台として使われるほか、撮影の為に北山さんの身長を盛るために使われる模様。箱馬を投げ飛ばしそのまま消滅したことは、カメラには映らない・縁の下みたいな存在からの脱却を指すか、普通の生活ではまず目に入らないであろう物であること*3から、芸能界に入って初めて認識した身長のハンデやもっとざっくりジャニーズへの偏見とかを含めたハンデ全般をぶち壊すという意志を指している、気がする。(邪推)

エレキギター

『蛹』にも登場するアイテム。

ぞんざいに扱っているようにも見えるものの、個人的にはこれを振り回しているシーンはエレキギターを壊すことを目的としているのではなく、エレキギターという手段・武器を使って世界に色をつけていっているようにも見える。*4

・揺れる電球

光ることなくコードにぶら下げられたまま揺れる電球は、輝かないまま・なにもなさないまま死ぬこと(首吊り)の暗示ではないかと思った。この場面ではちょうど”捨てれない命”という歌詞が流れる。現状から抜け出すための手段として浮かぶものの取れなかった選択肢や変える前の未来の象徴みたいな…

ラスト、北山さんが部屋から消える直前、この電球自体は光ってないものの外からの光を沢山含んできらめいているのが後ろに映る。

・白い梯子

部屋にはずっとあるものの、上述北山さんが部屋から消える直前に一番よく映る。光が射してる場面と梯子という二つの要素からは天使の梯子こと薄明光線を連想してしまった。白い方の薄明光線は早朝、オレンジだと夕方なので、この後の早朝の渋谷とも対応する。薄明光線はざっくり言うと吉兆。英語では「God Rays」とも呼ぶらしく、”神様tell me”への対応がこれであってもおかしくはないかなと…

・"神様"と"女神"について

バンクシー、火、薄明光線辺りでもちょっと書いているが、”神様”と”女神”は明確に違う意味を持たせているような気がした。(作詞は北山さんではないが)

ほんとこの辺ただの妄想が過ぎるのですが、”神様”は北山さん自身の内部意識みたいなものを指していて、”女神”は救ってくれる他人を指しているのかなあと…。”女神”といえば自由の女神(正式名称は「世界を照らす自由」)や更にその元ネタであるドラクロワの民衆を導く女神がパッと浮かぶけれど、"神様"はもっと光とか漠然とした印象になるので。……ただ、キスマイは歌詞で神に祈りがち団体らしいので(ジャニーズの中で割合が高いらしい、まとめてるブログを見かけた)そこまで考えてないかも…

・鏡

順当に考えれば現実を指すと思う。鏡は真の姿を映すものとして大抵のフィクションで扱われるので…。序盤の北山さんは鏡を見ないが、暴れ出すと鏡に対する攻撃(椅子投げ)も行う。これは現実に向き合ったの意。ただ、最終的にあの部屋から出ている・いなくなることの方が、世界へ向き合ったことを直接的に意味するような気もするので、それ以外の意味があるはずというか、もう少し考察の余地はある気がする。

他の人の考察みるまで全然気がつかなかったけどピアス逆のシーンあったのでその辺に意図は隠されているんだろうなとは…思いつつ……

あと当日の朝のWSで鏡覗き込みながら顔にペイントしたり鏡に絵の具跡つけてるシーンあったのでそのフル解禁待ち!!大事なシーンだろうに削らないで!!

・テレビ投げる前ずっと右見てる問題

鏡像は混ざりつつも、北山さんはずっと画面の右を向いている。投げたあとは(右も時々向くけど)左向きが中心になる。映像演出・舞台演出の基本として上手を向くことは過去に向かうこと、下手を向くことは未来に向かうことのようなのでこれは確実に意図されているはず。

あと陰陽思想(wikiの性質表参照のこと)的にも左向きが陽だし投げたあとの行動が陽寄り…(スピリチュアル)

・指輪

一応見る限りは右手の人差し指・小指、左手の人差し指・中指に嵌っている。ただこの部屋、鏡像が混ざるので右手か左手か割と定かでない。とりあえず共通して人差し指(何かを指し示す指)には指輪が嵌っており、またこの指はリングを嵌めることで自立心や行動力が上がるとされているので、なんだかんだこの部屋の北山さん最初からやる気あったのでは…?みたいな気持ちになる。ただ、テレビを投げ飛ばす前の砂嵐をなぞる一瞬のシーンの方では指輪は着けていない。

もし最初から前向き気味だったなら煙も魔除けだったのかもしれない

・植物

植物の種類詳しくないのですが、イネ科……もっというと葦っぽい。アシだったら、パスカルの「人間は考える葦である」のそれなので意図することは分かりやすいような気がするのだけどどうだろう。人間は考える葦であるというのは自然の中ではか弱い存在であるが、思考する存在としては偉大という意味。人間は思考上では宇宙を越えられる。

この言及のあるパスカルの本には他にも「一生のうちでいちばん大事なのは、どんな職業を選ぶかということ、これに尽きる。ところが、それは偶然によって左右される。(中略)人間は屋根葺き職人だろうとなんだろうと、生まれつき、あらゆる職業に向いている。向いていないのは、部屋の中にじっとしていることだけだ」とか書いてあるらしい。

総合的に考えれば、考察しろという圧力を表している気がする。(違う)

そしてそのまま「パンセ 虚栄心」で検索して出てくるいくつかのサイトを読むとこれを書いている自分がすごい嫌になってくる。(個人的な感想)

・蛇口

鼠と下水の連想とかな気もしつつそれだとちょっと意味が甘い気がし…一回目に映るのが”i need more energy”言ってるタイミングなので、このカットは才能とか意思の枯渇を指しているのかなと思ったものの、だとしてもサビ直前に一瞬映る意味が分からないので結局分からない…(このシーンは蛇口を締めているのか、緩めているのかもよく分からない)

・何も入っていない額縁

枠にはまるものは何もないとか、何もないけどこれから埋めていくとか、そういう感じを思わせる。この下にある柵(ロートアイアン)も意味ありそうだけど分からない。こっちは「境界線」なのかなあ…

バンクシーと額縁からはシュレッダー事件が連想されるけど、それだったらもっと露骨に額縁のデザインやサイズ感を寄せてくるような気がする。

・いつの間にか無くなったラジカセ

ラジカセは音楽や声を受け取るためのアイテムであり、それがなくなったのは受け取る側ではなく提供する側に回ったことを意味しているような。

・転がった大量の椅子

座る(≒休む)ことを放棄したことの暗喩?

・部屋から出るときに崩れ落ちている

ネズミの視点に下がること以外にも「ログオフ」みたいなイメージがあると思いました。(ネトゲとかで言う「落ちる」)仮想世界であることを分かりやすくする効果みたいな…

・キスをする男女

”何が大事”という歌詞と同時に映り、一瞬で消える。恋愛は一般に多くの人の幸せや自己実現の方法であるものの、このあと二度と映らないことから、普通の人の幸せを選ばなかったことを意味しているのかなって…。この前のキスブサでもそういう彼女との別れ方してたし…

・アトリエ

そもそも最初からアトリエにいる時点で彼は何かを作らなくてはいけない人だったということがわかるし、アトリエ自体作ったものを外に持ってかなければいけないという前提がある。ただこの部屋には絵を書くにせよ立体物を作るにせよ、その素材となるキャンバスや木材が存在していない。結局彼はそこで作った何かでもなく、ギターで作る音楽(アーティスト)でもなく、最初は白い服を着ていた彼自身を色で染めて作品として外に出てきた。(≒何か一つのものや属性ではなく一人の人間丸ごとで勝負する姿勢?)

※アトリエであることに気がつくのめちゃくちゃ遅れたまま前述後述各種考察やらかしました。そりゃアトリエなら水場もあるし諸々よく分からないものも転がるかもしれないし、先に認識すべきことだった……。あと筆やトンカチの代わりに手やエレキギター使ってるのかなって思う…

・開かれる目

ドワンゴCM「祈り」篇と一致している気がする。グループとしての初めてのCMだったことから何か掛けてきた気がする。……と思っていたら、渋谷はこのドワンゴのパネル広告を打った地であることを知る。この広告における「封印、解禁」の宣伝文句はどこか蛹の羽化を思わせるし、基本は顔を手で隠したパネルである中一人一枚ずつのみある顔がはっきり写るパネルをファンに探させた手法は、考察待ってる言ってきた今回の手法と近しいものを感じた。。

・渋谷

人のいないコロナ禍の世界を撮りたかったと同時に青春の象徴でもあるとの本人談。渋谷は事務所の所在地であること、地面をがっしり掴む手、からアイドルとして世界を這い上がる、あるいは駆け抜け、這い上がったという意味だと思う。あと前述の祈り、始まりの地というか。

・渋谷の早朝

そのまま今が「夜明け」であることを指していたり、歩行者用信号は赤にならないまま映像が途切れるのは、「まだ間に合う」みたいな感覚を残しているのではないかという気がしている。歩きださないのは「ここにいる」という表明をしているからなのかなって思った。「ここで見つけられるのを待っている」なのかもしれない。世界で最も人通りが多いと言われるその場所で、これから増えていく、沢山の人を。

 

<もう少し考察したいもの>

・部屋の中ではぶちまけていないはずの白いペンキが顔や指についていること

実はあの部屋に最初から白いペンキがあったとなると色を混ぜれば橙や紫だけじゃなくてピンクや水色を作れたのだな…?と思うけれど、7をアピールするならもっと違う方法を取りそうで

・部屋にいるときと渋谷の服装がつながっていないこと

部屋のときの服装は青でべったりなのに渋谷にいるときの服は若干色が控えめになっているし、履いていた靴もなくなっている

※上二点、フルMVじゃないせいで単純にシーン欠けてるだけな気がしてきた

*1:全然汚れではなく桜のプリントだったことを後で把握

*2:ただJ-webの公開前のコメント「みんな灰になっちゃいます」とは若干矛盾すると気がついたのでたぶんこれは明らかに間違った解釈

*3:アトリエにあることは全然あるのではと気づく前の考察

*4:「ギターを壊す」というのはロックの文脈ではあるのですが…