先日キスマイの「Sailing」にドハマりした。
キスマイに微塵も興味が無かった頃から、キスマイの歌声は嵐にどことなく似ていると思っていた。有線が流れているお店に足繫く通っていた時期、私には一度も聞いたことが無い曲でも「ジャニーズの曲かそうじゃないか」を歌声の雰囲気で判断することが出来る能力が自分に備わっていることに気が付いていた。*1 しかし、どのグループが歌っているかは歌詞を聞き取って検索するまではいつも分からなかった。若手っぽい、嵐よりは上っぽい、たぶん嵐、何となく予想しながら聴く。そして、喧噪により歌詞どころかメロディーも聞き取れないこともあるその店のなかで、私は「これは嵐の知らんカップリングだな…」と思った曲がキスマイの曲であることにサビに入ってから初めて気が付いたり、歌詞を検索してから初めて知るという体験を何回か繰り返したその経験に基づいての感覚として。
キスマイの曲をちゃんと聴くようになった今、個人の歌声の質は、キスマイの誰も、嵐の誰にも似ていないことが明確に分かる。(二階堂の歌声は本当にヒガシに似ていると思うのでその同意者だけは求め続けているが嵐ではない。)ユニゾンも、音域は似ていると思う一方で、混同することはなくなった。嵐の方が大野と二宮が割と近い歌声であることによってかなりまとまりがあるのと比較すると、キスマイは個々の声質がバラけている…何より単純に人数が2人多いということによってユニゾンに若干広さ、のようなものがあると感じている。
ただそれでも、嵐の歌声にジャニーズグループの中で最も近いのは一応キスマイの歌声なんだろうなという思いは消えなかった。ハモも出来るけれどユニゾンが強いという点なんかも含め。
Sailingは、なんかこう、有り体に言えばめちゃくちゃ嵐っぽくって刺さったのだった。10年延々と愛していた団体と何となく同質と感じている団体*2が、私が10年延々と愛していたメロディっぽいメロディに乗せて私が10年延々と愛していた歌詞っぽい歌詞を歌っている。
それで曲のチームを調べたら、割と極端に嵐のチームだったので驚き(DOORSと全く一緒)もしかしたら作詞家・作曲家・編曲家がもたらす印象は存外大きいのかもしれないと感じた私はキスマイの全楽曲がどれだけ嵐のチームと共通しているのか調べたくなってしまった。
(一応Sailingと同時期にmementoを聴いて「親の声より聴いたことがある気がする…」と認識したり(編曲がha-j)、keep on smileを聴いて「めちゃくちゃNEWSっぽいな…」思った(ヒロイズム)ことも影響している)
それで作ったページがこれだ。
ワードでCtrl+Fとかで検索するためにやった。たぶんパソコンとかに詳しければもっと早くにできたはずなのだが、ほぼ手作業でやってしまった。具体的に言うと歌ネットからコピペして途中で編曲家も絶対必要だろと気づき*3wikiからちまちまコピペした。たぶん馬鹿だと思う。曲順は歌ネット掲載順だし歌ネットに載ってないやつは載せなかったと思う…が記憶はあんまりない…(何故なら着手したのが2か月前なので)
そのあと嵐の曲のデータベースを作っている有志の方のHPを利用しながらこれとこれを作った。
嵐とキスマイで共通している作詞家・作曲家・編曲家リスト - 星がきらきら
wikiもあるやつは貼った。コメント要らないよなあと思ったけど純粋なキスマイ曲のクリエイター載せてる資料でも何でもない自己満リストなので個人的に思ったところを色々書いた。変な筆の乗り方をしてしまったのでかなりサムい感じにはなっている。元も子もないこと言えばキスマイと嵐両方に楽曲提供しているクリエイターなんて9割方以上ジャニーズ事務所全体に提供してるんですけどね…。キスマイは嵐よりKAT-TUNとかえびとかWESTとかJUMPとか他のえいべ勢の方が共通しがちだよ…
そしてこの記事はここから、嵐ファンの人格に刺さったキスマイ(と嵐)の楽曲(かつクリエイターが共通している曲縛り)の感想をつらつらと書き連ねたものとなる。
…似てることを求めるのも、似ている部分を愛するのもグロテスクな感情だし、未知のものこそ刺さりやすいからこんなの書いても仕方ないし、グループの持つメッセージ性は全然違うし*4、嵐ファンとキスマイファン誰に向けた記事なのかまったく分からない感じになるのですが、一応「キスマイに興味を持っているけどキスマイの楽曲を殆ど知らない嵐ファン」に向けたふわっとした文章と思ってもらえれば問題は無い気がする。自分にとってキスマイの曲の最初の印象が「ロックが多め」でとっつきにくかったこともあるので、別にロックばかりでは無い聴きやすい曲もあるんだよ、というとっかかりを嵐ファンとしての人格が薄れる前に書きたかったという気持ちもあります。はい。
〈おことわり〉
・音楽全然素人で普段は「いい感じ」とかで済ませがちな人間が無理やり何か書こうとした結果、全体的に上から目線になってしまってます。ゆるして…。
・最近(ウラ嵐マニア以降)(最近か?)の嵐のカップリング曲や通常版限定のアルバム曲については知らなかった曲も多く、何ならこの記事の為に若干齧ったというレベルの付け焼刃です。ちょっと前にあったアトロクのリミックスは8割くらい分からなかった。 ※ただ体感として嵐ファンは多種買い層がかなり薄かったので、”嵐ファン”って大体こんなもんじゃないですかね…(Count on meと花がアラフェス2020にランクインしていた事実から目を逸らしながら)
・キスマイはavex公式の試聴があるし、嵐はアルバム曲は配信してるし、そもそもジャニーズはまあ…ファンの裾野が広い(婉曲)…ので軽率に興味を持って調べて、最終的にこれを読んでCDを買う人が一人でもいたらいいなみたいな気持ちです。(キスマイの中古CDは大体安い)(本人が中古円盤の話しててひっくり返った)
・ドリボソロ曲と舞祭組アルバムは現段階で未所有です
・敬称略
・私個人が嵐の曲だとどのあたりが好きかと言う自語りをすると、Time・ウラ嵐マニアDisc3・Oneが特に好きでJaponismとLOVEもその辺りに次いで好きといった感じです。
下記の曲で作ったプレイリストはこちらとなります。えいべさんありがとう。
刺さった曲リスト | Kis-My-Ft2 Official Website
※別記事では記号だけどこっちは太字で共通勢を表記
Sailing
作詞:RUCCA 作曲:Simon Janlov・Saw Arrow 編曲:Simon Janlov
DOORSと完全一致。この辺のチームが嵐に曲を提供したのは2017年以降。そしてこの記事を書くきっかけになった曲。地獄みたいな刺さり方をして延々聴いてる。
割と最近のチームなので基本的には大人嵐お洒落サウンドカップリング曲の系譜のはずなのだけど、詞しかり曲しかりユメニカケルだとか、更にそれ以前のTimeとか2010年代前後のカップリングの香りだとかを纏ってるのでどの年代の嵐が好きだったとしてもある程度刺さる気がする。僕僕とかライフとか好きだった人格がここにある。怖いくらい嵐。それと二番の玉森と二階堂のパート(「夢の夜明けが~」)に何故かどことなく二宮和也を感じる。なんで?
いっそたぶん夏っぽい曲だから嵐が歌えなくて回ってきただけなんじゃないかみたいなことすら考えてしまう。(嵐のポップチューン夏曲はサマスプくらいしかないというイメージ、夏だろうと容赦なく湿っぽくなりがちな団体と思い込んでいる)
良く聴くとすごいウナの曲だなと思わなくもないけどタイアップにするには勿体ないとすら思った。(キスマイ、シングル収録カップリング曲大体何らかのタイアップにしてるの異文化。タイアップ比率が明らかに嵐より高い)それが「速攻」とか「エース」とかいい響きに繋がってるとはいえ。個人的にはウナじゃなきゃ「塗り替えてく」の言葉選びは違った気がしている。
君、僕。
作詞:ASAHARU・マシコタツロウ・ha-j 作曲:ASAHARU・マシコタツロウ・ha-j 編曲:ASAHARU・マシコタツロウ・ha-j
嵐ファンじゃなくても絶対好きだよこんなんとしか言えない。(ただ間奏がすごくha-jというか嵐だなとは思うから聴いて同じ感想を抱いて欲しい…こちら、後述Gravity同様人気のあるシングルなので知らなかったのは私だけだと思うんだけど…。)歌割がめちゃくちゃ分かりやすいのでファンになって最初に知りたい曲だったなとファンになって数か月後に初めて聴いて(遅い)思った曲でもあります。
ZERO
作詞:月丘りあ子 作曲:Kento Takeda・Christofer Erixon・SHIKATA 編曲:Kento Takeda
ライブDVDで観たことがあるはずなのに曲を覚えていなかったのだけど、聴いたら何故か涙が出てきてしまった。クリエイターとして共通しているのは一人だけだし、この曲はキスマイにとってかなりエモい文脈を負った曲だったようなので、無意識にそれを拾ってしまった結果かもしれず、本当に嵐ファンの人格に刺さったのか自信は無い。
ただ歌詞が、キスマイにしては(恋愛曲じゃないくせに)弱さをかなり見せている方の曲で、なんだか懐かしさを感じてしまったのだった。ポップとエモのバランスも一番慣れ親しんだもので、こんな良い曲をなんで認識できなかったんだろうと考えてしまった。この曲はもともと「まえあし」の曲だけど、確かに彼らの内向きなところにすごくチューニングされているなあとも思う。
あと、ライブDVD特典のCDと限定版のCD(原曲)で歌割りが違ったのでそんなことがあるのかと本当にびっくりした。特典CDはライブを観れて実質タダ。原曲は先ほどぽちったので届いたら聴きます。ここで挙げてる曲の中では一番入手に金がかかると思う、実質タダだけど。
HOT!×2
作詞:AKIRA・栗原暁(Jazzin'park) 作曲:Andreas Ohrn・Henrik Smith・Christoffer Lauridsen 編曲:鈴木雅也
ピコピコしたサウンドから始まった時点で「あ~~~~好き!!!」ってなった。ビタスイが好きすぎるだけなのかもしれない。曲調がイントロ、AメロBメロ、サビで割と結構違うのでそれぞれ違う曲を思い出す。カップリング曲としての質が高すぎる。Cメロのひねりもまじか~~なるし嵐が歌ってたらメール座談会これの話ばっかしてそうだなという気持ち。ウラアラDisc3~4のポップの集大成という感じなので…(?)
Versus
作詞:KOMU 作曲:Erik Lidbom・イワツボコーダイ 編曲:HIKIE・Erik Lidbom
年上三人の兄組と年下四人の弟組で分かれてばちばちの曲(語彙)。嵐も山と風で分かれるのでこういうのあったら良かったな!という感情が沸き起こったことをもって「刺さった」としている。曲の作りが本当に良くて、ロックなのに聴きやすい。あと櫻井翔のラップと二宮和也のラップを戦わせたい。(嵐に限らず兄組弟組の概念がある全グループのファンの健康に良い気はする。)パフォーマンスも良い。そして作曲が、あのエリック。エリックの話は共通クリエイター並べた方の記事ですこし書いている。
Gravity
作詞:Ryohei Yamamoto 作曲:Kento Takeda・Takuya Harada・Christofer Erixon 編曲:CHOKKAKU
イントロのワクワク感がBreathlessのそれ。「KMFⅡ」のコールはamnosみがある。普通に人気のあるシングル曲のようなので知らないのは私だけだったんだろうなと思うので、書き連ねて無知を晒したくないとは思うながらも…ただ声の重ね方の雰囲気も歌い方の雰囲気もすごく知ってるものなので好きだなと思う気持ちが拭えなかった…藤ヶ谷北山のフェイクのある場所が大野二宮のフェイクのある場所と同じだ~と思うけどタイプの違うフェイクで面白いなとも思った。薄っぺらい感想でごめん…好きなんだよ本当に…
Strawberry Dance
作詞:栗原暁(Jazzin'park) 作曲:Erik Lidbom・youwhich・DAICHI 編曲:石塚知生
作曲・編曲陣を見て刺さるだろうなと恐る恐る聴いたら本当に刺さった。エリックとyouwhichはズルい。嵐は後期のカップリングに良くいる感じのお洒落曲と初期(Hows辺り)のアルバム曲に良くいる感じのお洒落曲は共通点を纏っていると感じているのだけど、そのサウンドが好きな自分の人格が大喜びしている気がした。Aメロ藤北→Bメロ5 人→全員ユニゾンという募っていくワクワクと歌声の軽さがすごく聴いてて気持ちいい。
Good-bye, Thank you
概念としてはドリアラ収録曲なんだけど、そこにvoiceとか夏の終わりに想うことあたりが好きだった気持ちが強制的に引っ張り出される感じ…(村野さんも石塚さんも全然その2曲には関わっていない) 初披露は2007らしく、オーラストリプルアンコ曲としての地位を確立している、ファンに愛されている曲のようなので薄っぺらいこと書いてどうしようとは思うけどさ!いきなり聴いても名曲と分かる曲でした!!聴いて!!!
おまけ。余談。
嵐のチームがなぜかキスマイに曲を提供してるようにしか見えないのがSailingとすると、その逆でキスマイのチームが嵐に曲を提供してるようにしか見えない曲も存在する。それが「光」と「SHOW TIME」だ(Sounds of Joyもそうといえばそう)。この嵐の2曲に関わっている共通のクリエイターは曲数の比率の問題で「共通しているクリエイター」として記入していいかすら悩んだ。一応この2曲に関する所感も記しておきたい。
光
作詞:Komei Kobayashi ・(Rap詞) 櫻井翔 作曲:久保田真悟・KOUDAI IWATSUBO・佐々木久美
編曲:久保田真悟
SHOW TIME
作詞:AKIRA・Singo Kubota・Satoru Kurihara 作曲:AKIRA・Singo Kubota・Satoru Kurihara 編曲:AKIRA・Singo Kubota・Satoru Kurihara
KomeiKobayashiはキスマイ17曲提供。イワツボコーダイはたぶん11曲。Jazzin’parkの二人は合わせて20曲くらい。(AKIRAは嵐の方が多い)
光は2020年から逆算すると嵐が歌っていることに違和感はないし、KomeiKobayashiはジャニーズ事務所に沢山作詞提供してるし、イワツボコーダイもそう(何ならKAT-TUNとJUMPの方が繋がりが強い)なんだけど、untitledに収録されている明確な理由がきっとあるはずなのに見つけられないのは悔しいなと思う…(何か知っていたら教えてください、当時資料を殆ど持っていない) あとラップのグループごとの違いよ…
SHOW TIMEの方は明文化は出来ないんだけど、音の作りがThis is 嵐に完全にチューニングされてるから納得はしてるんですよねとても。洋楽的だし。加えて最後に見せたかった嵐の方向性は内省的なそれでは無くて、結果的にキスマイ(とWEST)の持つメッセージと親和性が高かったんだろうなみたいな…voyageの18?話を観るとThis is 嵐は没歌の量が半端なくかつ全員が納得した曲しか入れてなかったことが分かるし…(普段のアルバムからそうだったのかもしれないけど)。ただそれでも今改めて聴くとキスキス言ってるから割とキスマイっぽいという雑な感想も生まれてしまった。音楽の素養がない・・!
おわり。時間かけすぎて推敲する気になれなく、しかも尻つぼみなまま出すので、なんかあったらツイッターとかマシュマロにメッセージください…